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第8回 蜂蜜エッセイ応募作品

転ばぬ先の杖

かわぐち

 

 私は地方で細々と演劇をやっている身です。年に数回、小さな劇場公演に役者として参加する生活を数年続けています。なお、本業は大学生。
 喉がね、弱いんです。致命的ですよ。稽古が終わったあとは声がカスッカスです。
 本番が近づくと、毎週土日は六時間以上の稽古。平日は自主トレをせずにはいられないので、喉を酷使することになります。
 そんな私の声を支えてくれているのが、マヌカハニーのど飴。高校の演劇部に入部し、誰よりも早く喉を痛めることに悩んでいた私へ、母が買ってきてくれたのが始まりです。
 マヌカハニーには、抗菌・抗炎症作用があり、効果は絶大。個人的には、某ハーブ系のど飴より味が美味しいので重宝しています。
 昨年、私はひょんなことから朗読劇を企画することになりました。初めての企画に、初めての演出、加えて出演もせねばならず、きりきり舞いの毎日。悩みが増えるにつれて増える口数、本番に向けて増える稽古、いつものマヌカハニーのど飴で凌いでいたものの、私の喉の耐久力はどんどん落ちていきました。そして、本番への不安は当然大きくなりました。
 本番一週間前、両親は(私を置いて)旅行へ行き、お土産をくれました。片手で収まるほどの小さな箱、マヌカハニードロップです。
 マヌカハニーは特有の抗菌成分の含有量に応じてランク付けされており、いつもののど飴よりランクの高いものでした。一箱六粒でありながら、お値段はいつもの市販のど飴ひと袋の五倍以上(だったらしい)。
 開場の三十分前に舐め、最後の発声練習をしてから、本番に臨みました。
 あの感動をどう伝えたらいいのかわかりません。支障なく声が出ること、喉のことを考えず集中できること、余裕が生まれ周りを感じながら演技できること。
 私は喉が弱い。事実であり、どうしようもない欠点である。だけど、それをカバーする方法も確かにあって、それを見つけられたことは大きな喜びです。
 私はこれからも、鞄の中にマヌカハニーを入れて、何回でも、稽古場へ、本番へ、向かっていきます。

 

(完)

 

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